そんなに怒らないで欲しい

エッセイ

今日バイト中に、同じフリーターの同僚が怒られていました。

確かに最初の時点から、作業スピードは遅かったです。
いつもに比べ手際や作業効率が悪く、
あまり意味を成していない無駄に思える動作も多かったので、
そんな姿勢が続く同僚に対して
上司の当たりは徐々にキツいものになっていきました。

仮に時給が900円だったとして900円相当の仕事しかしませんと言う主張は
損か得かは去ておき間違った主張ではないと思うので良いと思いますし、

逆にアルバイトだろうが社員だろうが仕事に関しては、
きちんとしたクオリティを求めると言う会社側の姿勢もぼくは良いと思っています。

ただどうして人は教育と思い込んで、怒るのか。
叱るなら良いんです、どれだけ叱っても。
何故なら愛があるから。
そしてそれは必ず相手にも伝わるから。

起こっている姿に愛はないですね。
起こっている当人が、ただただ感情に負けているだけです。
自分で自分をコントロール出来ないという事を、
示しているだけになっています。

ぼくはいろんな現場を経験してきましたが、
未だかつて怒られてパフォーマンスを上げる人を見たことがありません。
怒られた人は大概の場合萎縮して、
次の行動への自信が無くなります。
判断力も鈍くなります。

上司とのコミュニケーションが取りにくいその空気が
のちにどういう展開を作り出していくのか、
想像するまでもなく多くの人が実経験や目にした事が
あるのではないでしょうか。

今日の同僚の場合、
話を聞いていると特に何か理由があるというわけではありませんでした。
体調が悪いとか、メンタル的に何かあったとか。
本当に何かあれば、口では別のことを言っていてもちゃんと話せば分かるものです。
ましてや時給分だけの仕事しかしませんと言う弄れたタチでもない。

ぼくはその同僚に楽しく話しかけながら、
時間配分をアドバイスして
士気が上がるように隣から定期的に褒めたり鼓舞したり声をかけていると
本当に一瞬でパフォーマンスが60~70%くらい上がったんです。
(元がどれだけ低かったんだという話ですが・・・)

と言う訳で結果的に同僚は自分自身で
やっぱりそれまで手を抜いていただけだったという事を
証明してしまったのですが、
これで結局みんなハッピーなんじゃないでしょうか?

こう言った人を動かす鉄則を分かっていない、
もしくは根拠のない昔からの言い伝えを盲信している大人が圧倒的に多いこの日本は、
こういった点でも随分と世界から遅れをとっているように思います。

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